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XBRLのテクノロジー-1
XBRLとは
XBRL(eXtensible Business Reporting Language)とは、財務・経営・投資など、ビジネス報告のための様々な情報を記述できるXMLベースの言語です。特に、組織における財務情報・開示情報(財務諸表や内部会計報告など)の記述に適しています。国際組織であるXBRL.Internationalから、2006年12月18日付けのXBRL 2.1 Specification最新リリース(以降、XBRL 2.1 Specificationと略します) が公開されています。
財務情報は、年度ごと、あるいは組織や業種ごとに、文書構造や項目、計算式などが異なるといった特徴があります。このため、従来の作成方式では作成コストがかかるだけでなく、共通化や二次利用が困難です。
XBRLでは、財務情報の作成・流通・分析・変換などに適した、XMLによる標準規約を制定しています。また、XBRL 2.1 Specificationには、XML SchemaやXLinkなどのWorld Wide Web Consortium (W3C) で標準化されているXML関連技術が積極的に取り入れられています。
XBRLのデータ構造
XBRLでは、以下の2種類の文書で財務情報を記述します。
(1) インスタンス文書
実際の財務情報を記述したXML文書です。実際の報告の数値、テキストなどを記述するだけではなく、期、年度などを定義するコンテキスト情報や、円、ドルなどの通貨単位を表すユニット情報も記述します。
財務情報を記載するために必要な勘定科目名(ラベル)の定義や各情報の表示順・処理順などは、次に説明するタクソノミ文書に記述します。
(2) タクソノミ文書
タクソノミ文書は、タクソノミスキーマとリンクベースからなります。
タクソノミ文書は、タクソノミスキーマ(XML Schema)とリンクベース(XLink)とで、インスタンス文書の内容・構造・扱われ方などを定義しています。特に、XBRL 2.1 Specificationでは、XLinkの技術を使ったリンクベースを採用したことで、様々な用途に利用可能な財務情報の記述が可能となり、XBRLの利便性・汎用性がさらに向上しました。
タクソノミスキーマ(XML Schema)
XML Schemaで、インスタンス文書の語彙(要素名、属性など)を定義したものがタクソノミスキーマです。具体的な勘定科目名や注記事項などの項目が定義されます。
このタクソノミスキーマの中で、次に説明するリンクベースへの参照が定義されます。
リンクベース(XLink)
タクソノミスキーマで定義された項目に対して、各項目間の関係や、各項目に対する追加情報などを、XLinkの外部リンク機能を利用して定義したものがリンクベースです。具体的には、各勘定科目の表示順序や、計算方法、勘定科目として表示される値のラベルの定義などをおこないます。これらの定義は、タクソノミスキーマとは別のファイル(=リンクベースファイル)として作成することができます。
XBRLが定義するリンクは、以下の5種類のリンク定義になります。XBRLではこれらのリンク定義を個別のリンクベースとして、ファイルを分けて作成することができます。
  • Presentation Linkbase
    項目間の表示順を定義
  • Calculation Linkbase
    項目の数値データの重み付き加算式を定義
  • Definition Linkbase
    項目間の様々な関係(意味が同じ、項目の出現規則など)を定義
  • Label Linkbase
    項目の表示名称(ラベル)を定義(日本語/英語/中国語など様々な言語で定義可能)
  • Reference Linkbase
    参考文献を定義(会計概念定義の根拠になっている文献を定義)
以上を図示すると図1.のようになります。
以上のリンクベースに加えて、ビジネスレポートの各情報を多次元に分析できるようにするための仕様として、XBRL Dimensionsが定義リンク上に構築されました。コンテキストの情報をこのDimensionを利用して表現することで、商品毎、地区毎といった様々な視点からの報告文書を構築することができるようになりました。
また、数式により項目間の値を計算・チェックすることでビジネスルールを定義できるFormula Specificationや、XBRL文書の版数を管理できるVersioning Specification、XBRL文書をエンドユーザの人間が読める形へ整形するために必要な情報を取り扱うRendering Specificationなどが検討されています。これらの新しい機能は、順次XBRL仕様に追加仕様として取り入れられる予定です。
さらにこうしたビジネスルールやレンダリング情報など、従来のXBRL2.1Specificationでカバーされない新しいメタデータ基盤として利用できる拡張リンクベースの仕様としてGeneric Linkbaseが新たに開発されています。

XBRL 2.1 Specificationは、このように新しい機能を柔軟に取り入れられるよう考慮されており、さまざまなビジネスニーズに応えることが可能です。
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